トーチとノート 虎の巻

光源と情報 熱量と文章+α(雑記とか)

無題

えてしてそれは見えないものだから

生まれたときから苛まれてるような、
この世界のとげとげ

そんなもの

見えない敵に脅えるように
私はそれにとても底無しの不安を覚えるから


透明な暴力
それは殴打のよう、しかし誰もその痕をみとめることはない
なぜならそれは透明だから
それに飲み込まれるにつけ、そこに自分の居場所を見いだすんだ

底無しの不安や、そこはかとないかなしみのことだね

代償行為として微笑む

かなしみを享受することで、強い苦しみから逃れることだよ

透明な暴力、かなしみさえも、今の僕にとっては救いだ

自虐と自己愛

誰かがいった
「愛するために傷をつける」と

傷つけるは愛する

自分を愛して受け入れるために
自分の手首に刃をいれる

愛することは受け入れること
愛することは傷つけること
愛することは拒むこと

愛とは愛とは形のないけむり

形を持てないもの、あやふやな存在

夜に煙が浮かぶように
夜に愛が姿を現す

それとは対照的に、自分の輪郭がぼやける

夜に影をなくすように
昼に愛をなくす

誰かに死ぬまで首絞められる
誰かを死ぬまで首絞める

レイプと冒涜と破壊と衝動と洗脳と報復と
今日も世界で起こること

テロリストだって世界のすべてを愛したいのだ

すべては熱狂の渦のなか

あなたすべてもぼくのすべても

このせかいのいきものとシステムすべて

僕も含めて

すべてを傷つけすべてを愛した

雨_桜花_寒空

ガラス一枚隔てた外で
雨が降り続けている

桜の花びらしがみつく
それらの半分ほどは地に臥し
雨に流れる

舞わないで墜ちて、まるで私の心のようです

あぁ、寒いなぁ
どこが?
なにが?

片側は、この世界のどこかにあるから
その断面がとても寒いのか

ぽっかり空いた穴みたいな

吹き抜ける季節外れの

水溜まりに無数の波紋

あまつぶあまつぶ

帰りは雨

ぼくのいえはどこ?

居場所が欲しい

陽だまりで日向ぼっこするようなそんな、風景の中に熔けていけない今があるから

無機質な部屋、冷蔵庫には水のボトル
渇いてもいないのにひとくち飲んで

なんのために続くのか―雨―日々―

陰鬱としたまいにちを生きる呼吸が

死にたくはない

ただひたすらに悲しいのだ

それから逃げるわけでもなくされるがままに

それが私の存在証明

この世界の透明な暴力をなにかの代償行為として微笑んで

悲しみに苛まれる日々にこの身を預けて
今日の日も暮れる

そして、明日も日が昇る

終わり―循環―輪廻―廻り続ける世界―始まり

優しさの傷痕

ああ、なんだかさびしい気持ちが、生まれた。
そわそわするのは、空いた穴が塞がらないから。

これまでもさびしかった。
でも、それとは違うさびしさだ。

優しくしたい気持ちが反転して、相手を傷つけた。

愛することと傷付けることについて、考える。
自分の中のもどかしさが、ある。
言いたくもないことを言ってしまったな。
後の祭り、後悔は先に立ってなどくれない。

きっとそうやって繰り返すんだ。

何て、バカなんだ、哀れで滑稽だ。

いっそのこと完膚なきまでに壊されてしまえばいいな。

そうしたら、人に優しくもしないし、傷付けたりもしない。

ああ、さびしい人だ。
なんでもないさ、ただ苦しい。

そうやって生きていけ、自分。
どうやったってうまく歩けないんだ。
今さらうまくなったって手遅れだ。
無様でも、醜態を晒すことになってもいいよ。

後ろ指なんて当たり前だ。
今さら何を怖がる。

[人に触れていたいと思うこれはなんだ]。

物思いに耽る

私は今から、空想するかもしれない。
空想しようと思う。
雨降りの夕方、古ぼけた喫茶店で、上等とは言えないコーヒーを飲む。

外を走る車が見える。
たった今を、私は生きてる。

私は、自身のことを、この世界に一人佇む存在だ、って思う。
繋がりを求める姿は滑稽ですよと、後ろ指差される気配に狼狽える。
虚空、虚構の世界に身を寄せる時もある。
そんなこと、人に言えばこそ滑稽だ。

頭のなかで考えてることを、外に出すってことは滑稽だ。
何て弱いんだろう。
まあいいや。

たった今を、私は生きていた。
ちょっとの先を、私は生きるだろう。

私は、絶え間なく継続する現在を生きている。

なんて、当たり前のことをしゃべってしまう辺り、
目の前のコーヒーみたいに味気のない存在だなぁ?

まあいいさ、よくないな。
思考の回路を俊巡する電流みたいな自我がある。

自我とは、回路のことじゃないのかなぁ?
意味のない問答。
先のない問答。

孤独のはてに何を見る。虚空のなかになにがある。

虚空のなかには何かがある。

何かが存在すると仮定して、そんな仮定に意味などないから、先はないんだ。

私は、打ちひしがれる存在だ。
そして私は、打たれ弱い存在だ。
私は、自身を1つ1つ確かめるみたいに、自虐してるのかなぁ?

私の唯一の存在証明の方法は、自虐なのかもしれないな。

なんて、哀れで滑稽な存在か。

私は、そんなことを、確認してるんだ。
私は、たった今、生きている。

私が生きることとは、そんなことを確認するということなのかもしれないな。
私は、自身の輪郭を確かめる。
どうやって?
明らかな欠陥を見つめる。

明らかな欠陥、虚構、虚空。

虚空を見つめることは、自身の輪郭を確かめるということ。
自身の輪郭を確かめることは、自身が生きていることを認識する作業だと仮定する。
自分が生きていることを確認する作業を行うとして、そこにはなんの意味もないんだ。
時間を無駄にしているだけなのかもな。

生の手触りを確かめる。自身の存在を確かめる。

確かめるだけ、飽きたら閉じて、少したったら再確認。
この先も繰り返し繰り返し何十年と、そんなことをして、人生を過ごすのかな。
時間の無駄、体力の無駄。

そんなんなら、バイトでもした方がいいかもな。

金を稼ぐこと。それさえも無駄だと言う。
究極の阿呆だと思うよ。

ああ、また自虐と再確認。
そうやって繰り返して、前に転がるのかもな。

自虐は、きっと何かの代償行為なのかもな。

だとしてだ、なんでもない。もういいさ。
まあ、どうでもいいよ。

なんだか、なんでもいい。

とりとめのないお話し。
なんだかなぁ、終わりが見えない。

終わりが見えない話を聞くほど他人は暇じゃない。
そう思うよ。
でもね。
目的地があっても、なくても旅は楽しい。
そんな感じに、漂う、さ迷う。

ああ、とても滑稽で幸せな、馴れ合い。

それでいいって思いたいな。
それだけで生きれたらな。
ああ、すべてがあやふやになって、なにもなくなる。

跡形もなく、煙もなく、存在が失われる。

ああ、とても幸せ。
ああ、なんて愚か。

ほんものの愚か者になって、幸せになれるよ。

ああ、ぜんぶなくなってしまう。

きっとそれで、[ハッピーエンドなんだ]。